寄り道とコミュニケーション
2024年 12月 13日
「観察」のフェーズでは、主観を取り払い、何が起こっているかをありのままに見ます。「相手は怒っている」と思っていても、それは自分の印象に過ぎないかもしれません。一切の評価をせず、状況を事実として把握することが最初のステップです。
次に「感情」。大人になると、多くの人は感情を抑えて話すようになります。怒ったり泣いたりしてネガティブな感情を出すことは良くない、と認識している人も多いでしょう。しかし、自分のニーズを知ることができるため、感情はとても大切です。
「ニーズ」は言い換えると、自分が何を大切にしたいか。ニーズを言葉にして伝えることは、実りあるコミュニケーションにつながります。例えば、「報・連・相」が苦手な部下に「社会人として未熟だ」と叱責するよりも、「相談してほしかった」「一緒に考えたかった」と自分のニーズを伝えたほうが、相手から共感を得やすくなります。★私主語で話すのがオススメ★
最後の「リクエスト」は、明らかになったニーズを叶えるために相手にしてほしいことを伝えます。ただし、ニーズを押し付けたり、強要したりしてはいけません。このフェーズでは、相手の感情や相手のニーズにも意識を向ける必要があります。
日本ではまだなじみがありませんが、職場だけでなく、家族や友人関係にも応用することができます。一朝一夕で身につくものではありませんが、こうしたコミュニケーションを意識的に繰り返すことで、自分も相手も大切にした意思疎通ができるようになります。
『日本の人事部』より引用